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「積ん読」解消作戦第2弾!

4月上旬から始めています「積ん読」解消作戦。やっと2冊目を読み終えました。2冊目は結構難航しました。詳しい話はこの後、すぐ!

「積ん読解消作戦」2/100 

書名:「超予測力」不確実の時代な時代の先を読む10か条 著者:フィリップ・E・テトロック&ダン・ガードナー 訳:土方奈美  出版社:早川書房

この本の読破には、約12時間、1週間を要しました。途中、3度ほど挫折しかけましたが、なんとか本日、読み終えることができました。正味350ページほどの文庫本ですが、内容があまりにも濃く、その手の本の中では簡単な内容のはずなんですが、のりべぇには難解な本でした。

物事を予測する上での問題点を鋭く指摘

本書では様々な事柄(イラクの大量破壊兵器保有(結局なかった)やオサマ・ビンラディン潜伏先に関する情報(結局潜伏していて、射殺)、キューバ危機)を例に、物事を予測する際に生じる「思い込み」や「除法の精査不足」、「確率論」といった問題点を鋭く指摘。物事(本書では主に政治・経済に関する物事)をどう予測するかについて(この手の本としては)わかりやすく書かれています。

私たちはとかく、「専門家」の意見は参考になる、あるいは正しい(のではないか)と捉えがちですが、実際には「チンパンジーがダーツを投げて的に当たる確率」程度でしかない、という、少々衝撃的な話に始まります。広い視点を持つことや、思い込みの排除、確率を決める際の「曖昧さ」など、幅広い視点で「予測」を捉えています。

専門家vs超予測者

現在、米国では著者などが中心となり「優れた判断力プロジェクト」が進行中だそうです。本書の中心もこのプロジェクトに参加している「超予測者」のエピソードが頻出しますが、毎年何億ドルもの費用を投じ、情報収集を行なっている専門家の予測に対し、新聞やテレビ、ネットからの情報のみで予測を行う「超予測者」の争いは読んでいて興味深いものがありました。決して「超予測者」は天才集団でも、超能力者集団でもありません(それでも最終学歴は大学院という方が多いような気がしますが)。しかし、予測の精度を上げるために広く情報を得るだけでなく、頻繁に予測の確率を更新する、あるいは議論を繰り返すなどを行い、結果として専門家以上の的中率を叩き出しているという「事実」に驚愕します。早い話が、どれだけ高度な機密情報を持ってしても、適切な予測ができなければ外してしまう。一方で、「限られた情報」であっても、適切な予測ができれば的中する(あるいは的中率は上昇する)、ということです。

難しいと捉えず、「ノンフィクション小説」として

読んでみると、意外と捉えやすいのかもしれません。それでも専門用語が出てきたり(統計学の基本とも言えるフェルミ推定やベイズ定理など)しますが、その辺は読み流してしまい、前述の「トンボの目」(幅広い視点で物事を観察する)など、置き換えられた言葉をもとに読み進めてみるのもいいかと思います。また、最終章の「超予測者をめざすための10の心得」は、超予測者をめざさなくてもぜひ実践したい心得です。

やっと2冊目。後98冊ありますが、1冊1冊丁寧に読みながら、皆さんにもご紹介していこうと思います。

次回もお楽しみに!

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