木曜日は「ステルス団委員(自称)のつぶやき」その2(6月10日・旧暦5月1日)

今日ののりべぇ
これまでの投稿

簡単にコーナーの説明を…。

 毎週木曜日は「ステルス団委員(自称)のつぶやき」をお送りします。
 私、のりべぇは子どもの頃、ボーイスカウト団に所属しておりました。現在は裏方さんの団委員をつとめております。
 少子化や習い事・生活様式の多様化などにより、ピーク時(1983年)の3分の1とも4分の1とも言える規模にまで縮んでしまったボーイスカウト活動を(勝手に)盛り上げよう!と始めたコーナーです。

では、今回の本題です。

The boys of summer have gone…

 昨年に続き、今年も恒例の「夏のキャンプ」は中止となりました。予定されていました「千葉県キャンポリー」(ボーイ隊対象)は「延期」となり、他の隊のキャンプも中止。縮小開催を検討中とはいえ、仮に「キャンプを実施しよう」となっても、いつもの夏と同じというわけには参りません。そう思うと、夏がくる前に夏が終わったような気持ちです。
 誰が悪いわけではありません。それは十分承知していますが、2年連続で「胸にポッカリと穴が空いたような気持ち」になるのは、スカウト(子ども)たちにとっては辛いことではないかと思い、心を痛めております。
 個人的な話ですが、夏の終りによく聞く曲に、ドン・ヘンリーの「ボーイズ・オブ・サマー(The Boys Of Summer)」があります(見出しはその曲の歌詞の一部を引用させて頂きました)。ボーイスカウトとは全く関係ない曲ではありますが、夏の終りの寂しさを表現した名曲であります。つい、この2年ほど続く夏のキャンプの中止に対し、寂しさを感じずにはいられず、この曲を思い出してしまいました。

あっ!真面目な話書いてやんの。

 おっと、いけない。のりべぇらしくもない、クソ真面目なことを書いてしまいました。やーね、まったく(笑)。
 ということで、気持ちを切り替え、「いつもの路線」に戻しましょう。

「鬼軍曹の若造」と「ガキ大将オヤジ」

 おそらくはボーイスカウトに限った話ではないかとは思うんですけど、いるんですよね、こういう人たち。私が苦手とする人たちです。
 まずは「鬼軍曹の若造」。正しくは「鬼軍曹役の若造」としたほうが正しいかもしれません。彼らはその多くが「ボーイスカウト経験者の若手リーダー」です。私たちの間では「スカウト上がりのリーダー」なんて言ったり言われたりします。自ら鬼軍曹となる人もいますし、ベテランリーダーから、組織の引き締め役として指名されることもあります。
 彼らが最も活躍するのはキャンプの最終日です。撤収、つまり片付けの際、ダラダラと行動するスカウトを怒鳴りつけるという役を担っています。キャンプ場を退去する時間が決まっていますので、急かさねばならない理由はわかります。ですが、高圧的な態度に私は辟易とします。未だにこんな奴がいるのかと。
 しかし、一部のリーダーはこうした「鬼軍曹の若手」を頼もしくすら思うようです。まさに前述の通りの場面に出くわし、適度に日焼けしてスカウトたちを怒鳴りつける、薄着の「彼」を見て感心していましたので、私は一言言ってしまいました。「アレは愚の骨頂です」と。しかも、その彼にも聞こえるくらいの声で。ごめんね、鬼軍曹さん。でも本当にそう思ったんだから仕方ないじゃない。それが演技だとしても、スカウト(子ども)たちは萎縮するんだよ。逆に怒鳴りつけないとスカウトたちを動かせないって(以下省略)…。ですが、同席していたリーダーたちは、むしろ私に対して怪訝な表情。(ああそうですか。アレがお好みですか)って感じです(笑)。

 次は「ガキ大将オヤジ」。これは自分の子どもがボーイスカウトに入団してから頭角を現す「厄介者」です。最初はおとなしく活動を観察しているのですが、きっと子どもの頃の経験がそうさせるのか、ある時期から血が騒ぐみたいです。次第に発言力をつけてきますと、あちこちに顔を出しては「引っ掻き回して」いきます。
 正義感の塊なのか、それともよくある話の「俺も昔はヤンチャしてた」的なタイプなのかは定かではありませんが、傍から見ると間違いなく「ガキ大将のオヤジ版」。このタイプもほぼ同じように、余計な口出しと共に、スカウトを怒鳴りつけます。挙句の果てには間違ったことを教えることもあります。もう時効でしょうからお話しますと、ある「ガキ大将オヤジ」は、敬礼の仕方にケチを付け、「こっちのほうがカッコいいんだ!」と言って、「海軍式(海上自衛隊式)」の敬礼を教えて回ったことがありました。おかげでその時参加していたスカウトたちの多くがその敬礼を覚えてしまう始末。後日、その「ガキ大将オヤジ」が海上自衛隊の方なのか(他の方に)尋ねましたところ、ぜんぜん違う業界の方でした。あの、ボーイスカウトの敬礼についてはちゃんとマニュアルに記載がありますので…。でも、「ガキ大将オヤジ」は自分がルールです。
 また、無類の喧嘩好きです。これも時効でしょうからお話しちゃいますと、かつて、とあるキャンプの際、自分たちの区画に入り込んでいると文句を言ってきました。こちらはきちんと区画の境界線を守っていたのですが、いい年をした大人が、キャンプの区画の、ほんの数十センチ程度のことでイチャモンをつけてくる姿に、(あのオッサンは一体、何と戦っているのだろう?)と、スカウトたちの方が冷めた目で見ていました。

彼らの共通点。「自分は正しい」という「意識」。

 「鬼軍曹の若造」にしても「ガキ大将オヤジ」にしても、共通しているのは「自分は正しい」という意識が強く、自分を省みない傾向にあることです。「敬礼」の件にしても、「区画」の件にしても、自分がルール適切な人心掌握術を心得ず、威圧することで人を動かそうとすることも、自分が正しいと思うが故の行動なのでしょう。
 翻って私はどうだったかと言いますと、少年時代は特段品行方正でもなく、かと言ってヤンチャしてたわけでもありません。むしろ、もっとタチの悪い、「腹黒い少年」でした。それを自慢することもありません。できるわけないですよね。でも、それ(正体を隠しつつ腹黒さを発揮すること)が正しいと思った時期もありました。しかし結果として、あるきっかけから、私は自らを省みるようになりました。今でも大切にしていることの一つは「果たして今の言動は正しかったかどうか」と、一瞬でも立ち止まって考えることです。社会人としての基本かもしれませんが、意外とこれが難しいのでしょう。ボーイスカウトという、とても小さな「社会」の中でも、一般社会同様、ごくまれにこういう輩がいるという、実にお粗末なお話でした。
 一応最後にお話しておきますと、前述の2ケース。いずれも現在は存在していないそうです。そりゃそうでしょ。駆逐されて然りの存在ですもの。まあ、不真面目な子どもには「お小言」と「教育的指導」くらいはしますけどね(笑)。

毎週お願いをさせていただきます。

今週のお願いは…。

 それはですね…。前述のような厄介者は、現在のボーイスカウト団には「基本的にはいない」ということを知って頂きたいということです。大半の団が家庭的で楽しく活動しています。ぜひ安心してご参加ください
 「鬼軍曹…」については、今回のケースのような若造も減っていますし、スカウト指導にあたっては近年、かなり厳しい倫理面などの基準、「セーフ・フロム・ハーム」というガイドラインがボーイスカウト日本連盟により設けられています。また、リーダー・団委員は必ず毎年「セーフ・フロム・ハーム」に関する指導を受けております。「ガキ大将オヤジ」のように、勝手な指導は許されておりません
 前述のケースはいずれも、極端な例として話半分に読んでいただければ幸いです(昭和のお話ですよ)。

次回もお楽しみに!

(敬称略)

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