のりべぇの、音楽、だいすき! 3月24日 日曜日(旧暦2月18日)

のりべぇの、音楽、だいすき!
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まずは前回のおさらいを…。

時代を遡るように、音楽メディアの歴史を簡単にまとめてまいりました。現在はインターネット配信の音楽を気軽に楽しむ時代。しかしそれ以前は物理メディアによる購入が主流でした。また音楽を聴く手段も、スマートフォン以前は音楽プレーヤー、CDプレーヤー、MDプレーヤーなど、様々な商品がありました。

本題の前に、ちょっと寄り道「1984年」の話

前回、コンパクトCDプレーヤー(ソニー製)の発売年、1984年を覚えておいてください、とお伝えしました。この年、どういう意味があったのかと言いますと、折しもアップル社のパソコン「Macintosh (128K)」が発売された年だからです。

音楽の話なのになぜパソコン?いえいえ。この音楽メディアと音楽の聴き方に関する歴史の中で、静かなる原点とも言える年だからです。日本国内のスマートフォンのシェアトップといえばiPhone。つまりアップル社の製品です。そういう意味でも、実は1984年が時代の転換点の始まりだった、と言ったら大げさでしょうか?

さて、本題です。いよいよアナログメディアへ

1982年のCD(コンパクトディスク)の登場まで、音楽メディアといえばレコードかカセットテープでした。レコード店に参りますと、店頭にはレコードと「録音済」カセットテープが売られていたんです。どちらも2500円前後(2枚組だと4000円くらい)。シングル盤は700円前後だったと記憶しています。当時の物価でこの価格ですから、今の価値に置き換えるとレコード1枚あたり4000円前後?ちょっと大げさかもしれませんが、1979年に発売された軽自動車「スズキ・アルト」のベースモデルが47万円で、現行型の最廉価モデルが約72万円なので(物品税・消費税は加味せず)、単純に1.5倍してみました。

一人で聴く?みんなで聴く?部屋で聴く?外で聴く?

音楽の聴き方に関しては今も昔もないのですが、それでもかなり変化しています。前回も書きましたが、今やパーソナルオーディオが主流です。主にヘッドフォン(耳の中に入れるものも含め、ヘッドフォンと総称します)で聴くスタイルか、そうでなければ小型のスピーカーで聴くスタイルかと思います。そして基本的には一人で聴くことが多いのではないでしょうか。さらに聴く場所(シチュエーション)は室内というより、外で聴くことが多いかもしれません。

しかし、レコード全盛期は持ち運びができませんでしたから、必然的に室内で聴くことが多かったわけです。それゆえに、一家に一台、オーディオセット(ステレオ)やラジカセと呼ばれる、ラジオとカセットテープレコーダー、スピーカーが一緒になった可搬式のオーディオセットがありました。もちろん昔からヘッドフォン、ありましたよ。でも使用目的が違うんですよね。昔は深夜や壁の薄い集合住宅などで騒音被害防止のために使ったものです。

そうした音楽の聴き方に革命的な変化をもたらしたのが、1979年発売のソニー製カセットプレーヤー「ウォークマン」です。録音機能はなし、スピーカーもなしというこの商品。社内でも賛否両論でしたが、これが大ヒット商品になるとは!現代のパーソナルオーディオの源流は1979年、つまり今から40年前にまで遡ります。

一方で、オーディオセットの方はと言いますと、大きなサイズの低音スピーカーがドン!と配置されたものが主流。ラジカセも海外受け商品はでかいスピーカーであるほど売れたらしいです。当時のビデオを見ますと、カリフォルニアのビーチで、ラジカセを肩から抱えて歩く青年の姿を目にします。一方で、ローラースケートを履いてヘッドフォン+ウォークマンという姿も見受けられるんですが、一人で聴くスタイルと、複数の人で聴く(というか、ヘッドフォンじゃないから必然的に聞こえちゃう)スタイルの分かれ目の時代もでありました。まあ、住宅街を歩いて、ご近所さんから音楽が漏れ聞こえるなんて今の時代、ほとんどありませんよね。昔は結構あったんですよ。エアコンが全ての部屋になかった時代ですから、夏のある日、2階の子ども部屋から当時のアイドルの歌が漏れっぱなし、なんていうこともしばしば。音楽に関するご近所迷惑の定義が違っているのも時代を反映してます。昔なら音の大きさで苦情が出ますが、今ならきっと、音の大きさ以上ん、聞いている音楽ジャンルへのクレームの方が多そうな気がします(笑)。

カセットテープの話を少々…。

そうそう。少しカセットテープのお話をさせていただきます。

一般的にカセットテープというと、正しくは「コンパクトカセットテープ」をさします。一般的にカセットテープと言われるものは、1962年にフィリップス社(オランダ)が開発したもので、1965年に特許を無償公開し、一気に普及しました。それまでテープというのは、リールに巻かれたオープンリールと呼ばわれるものが主流。カセットテープ発売後も双方販売されていましたが、使いやすさなどの点でカセットテープが普及しました。

そういえば、皆さんの中で「8トラックテープ」ってお聞きになったことがある方ってどれ位くらいいらっしゃるんでしょう?これもいわゆるカセット式のテープなんですが、これは1本のテープを8つの録音層に「縦割り」し、ステレオの左/右×4チャンネルで、各チャンネルをスイッチで選択するというものです。テープはエンドレスで、収録時間が短く、各チャンネル毎に1曲ずつ入っているような形です。主にカーステレオ用に開発されたものなんですが、日本では初期のカラオケカセットとして有名です。また、バスの音声案内では長らく使用されてきました。こんなのもありましたねぇ。

なんだかまとまりのない感じでしたが…。

時代は常に進化しているは言いますが、1887年にエミール・ベルリナーによって発明された円盤式レコード「グラモフォン」から今年で132年になります。音楽も、それを記録するメディアも、そして音楽を聴くスタイルも、常に進化しております。あなたは今日、どこでどんな形で音楽に触れますか?

次回はいつもの曲紹介に戻ります。

次回もお楽しみに!

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