今日ののりべぇ 10月4日 木曜日 (旧暦8月25日)

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仮想現実で一番難しい「五感」

今日ののりべぇは、少々小難しい話をしたいと思います。

仕事もひと段落しまして、トイレに行き、帰り際の廊下でふと思い出しました。

「五感の中で、嗅覚を再現するのって、難しそう」と。仕事中に何やってるんでしょうね?私は(笑)。ですが、気になりまして、ネットで調べました。調べた途中の部分はすっ飛ばしまして、結論から申し上げますと、「その場で瞬時に作り出すことはまだ困難」だと言うことでした。理由は、まだ匂い、香りのメカニズムをデジタル化できないからだそうです。

ここで、五感をおさらいしましょう。五感とは「視覚・聴覚・触覚・味覚・嗅覚」です。このうち、聴覚は100年以上前からレコードなどにより、残し、なんども聞くことが可能となっています。もちろん、デジタルの世界でも。最近では、「バイノーラル録音」と言いまして、耳で聞いているのと同じような臨場感を味わえる録音方法が出てきています。かなり実際の聴覚を駆使するのと同じことが再現できると言うわけです。デジタル化はすでに確立しています。

視覚も同様に、色の再現はほぼ実物同様にできますし、これもデジタル化は可能です。RGBあるいはCMYKと、3原色あるいは4原色と、大くくりにし、そこから実際の色と同じものを生み出すことができます。一部の印刷物のみ、特色と言いまして、独特の色合いを表現するものもありますが、何れにしても、確立しています。

では、触覚はどうかと言いますと、これは少々難しいようです。ですが、ある程度は可能となっています。例えば、荒野に立った時の風の流れ。あるいは、以前、東京ディズニーランドにありました3Dアトラクションの「ミクロアドベンチャー!」では、3Dメガネを介してネズミの大群が一斉に飛び出すシーンがあったのですが、この時は足元で、断続的に空気を送り出すことで、あたかもネズミが足元を走り抜けるシーンを再現しました。のりべぇも一度体験したことがありますが、とても驚きました。つまりは、多少は再現できるが、全てではない、と言うことになります。まあ、銃で撃たれたり、刀で切られるシーンを見た時、その痛みまで感じられる仮想現実はちょっと嫌ですよね(笑)。ですが、再現できないとは言えないでしょう。

ところが、嗅覚と、それに関連する味覚については、視覚における色の3ないしは4原色のような、ベースとなるものがありません。味覚は甘味・塩味・酸味・苦味・旨味の5つで構成されていますが、もし映像に、ジュージューと焼けるステーキが出てきても、瞬時にそれを再現はできません。同じように、あらかじめ香水を仕込み、映画のワンシーンで女優が目の前を歩いている、と言う場面で香水を温めて香りを出すと言うことは可能ですが、それ以上のこととなると、再現はほぼできないんだそうです。あくまでも、現在の技術では。味覚も、5つの要素こそわかっているものの、食品や飲料の味や香りというものは、実はとても複雑かつ繊細。これをデジタル化できたら、仮想現実は、リアルの世界にどんどんと近づいていくことでしょう。

現在、VRゴーグルの普及がほんの少しですが進みつつあります。と言っても、まだ1%未満の世界。映像やゲームを楽しんでいるごく少数のマニアにしか普及していません。簡易的にであれば、スマートフォンを利用したVRゴーグルもあり、これからの普及が待たれます。ただ、乗り物酔いと似たような症状が出ることがありますので、乗り物酔いになりやすい方は注意が必要です。

また、この仮想現実については、まだ映像ソフト、つまりコンテンツも少なく、いかにそれを増やしていくかというのも待たれるところです。CGを駆使したものもあり、先日、のりべぇが熱く語った大阪万博を再現し、VRゴーグルと当時の会場内の録音を合わせて見ることができたら、きっと当時の感動を味わうこともできるでしょう。現在はそれも十分可能ですが、逆に言いますと、そこまでです。

さて、どこまでリアルに迫れるか、仮想現実。今後の技術革新が楽しみです。ふとそんなことに思いを巡らせた、よく言えば少年の心を持ち、悪く言えば、ただの暇人な、のりべぇでした。

次回もお楽しみに!

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