水曜日は「次に住むなら、こんな街」(11月3日、旧暦9月29日)

今日ののりべぇ
これまでの投稿

画像を待っていたらいつまでも始められそうにない!ということで始めます。

いきなりの本編にはいる前に、色々と前提を書かせていただこうと思います。

 いつまでも撮影に行けないなどの問題があるため、それを待っていますと年内のスタートすら危ういため、画像無しでもスタートを切ろうと思います、このコーナー。木曜日のコンテンツが自分の休日のライフワークだとすれば、水曜日のコンテンツは、ここまでの人生の中で、最もエネルギーを注いできた仕事で得た情報の放出ですので、一層力が入ります。とはいえ、この街、オススメですよ〜という話に入る前に、前置きとも言えるエピソードを書かせていただこうと思います。

結局の所「住めば都」です。これが大前提です。

その代わり、そう言えるようにするために、じっくり考え、選ぶことも大切です。

 私が13年に渡り、不動産関係の広告媒体に携わった結論はズバリ、「結局の所『住めば都』だよね」です。お叱り、文句は承知の上で申し上げます。ですが、結局の所、皆さんが選んだ場所が「」なんです。
 そりゃ、学校が遠くて子どもに文句を言われたり、周りにスーパーがない!なんて事があったとしても、実は日当たりの良い立地なのに安く買えて、お家の中には気持ちいいお部屋があり、近くには大きな公園がある。なんて環境だったらどうでしょう。所詮100点満点の場所なんてないんです。最後は住む場所を選んだご自分に100点満点をあげるだけなんです。
 その代わり、実際に購入するまでの間は、「住めば都」と言えるように、じっくり考え、選ぶことも大切です。私がこの場で申し上げるまでもないとは思いますが…。

思い出、あるいはトラウマ・嫌気で住まいを変える・変えないということもありますよね。

 私が生まれたのは東京の下町、文京区千駄木です。千駄木と申しますと、昔のお屋敷町を連想される方、あるいは鴎外図書館に代表されるように、森鴎外の住まいがあったなどのイメージを持たれる方も多いかと思いますが、私が生まれた場所は、そうしたエリアとは真逆でした。今はどうか知りませんが、私が子どもだった当時の1970年代前半でも貧困家庭がまだ残ってたんでしょうね。近所の病院の先生は、診察代がなくても丁寧に患者さんを面倒みていたそうですし、東京のど真ん中にあっても既に高齢化が進み、お年寄りが一人で住んでいた、なんてお家もたくさんありました。今でこそ「谷根千」といい、谷中・根津・千駄木エリアは観光地化していますが、私にしてみれば、ほんの数年間住んだだけですが、観光地ではなく、生活の場でした。もっと申しますと、父は二度と戻りたくないと言い、母も同様だそうです(理由はあえて聞いていません)。私は後に単身、千駄木に住んだことがあるのですが、残念ながら、昔の風情はほぼ消えてなくなりました。俗に言う「思い出補正」をかけすぎていたのでしょう。現実に直面しますと、山手線の内側に位置しながら、生活の便が今ひとつ悪く、しかも物価が高い。あるのは「谷根千バリュー」という、どこかの雑誌が持ち上げた薄っぺらな価値だけという印象で、1年も住んでいませんでした。蛇足ですが、家の墓は「都営谷中霊園」にありますので、我が家の家族は死後、千駄木のお隣、谷中に戻る事になっています。どのみち、死後にお世話になる街です(あんまりディスらなければよかった)。
 逆に、ここが私の・俺の故郷(ホームタウン)と言わんばかりに、地元愛の強い人も大勢いますよね。こういう人たちは同じ自治体の中で住み替える事が多いでしょう。これもまた、「次に住むなら、こんな街」。同じ靴を何度も買い換える様に、場所こそ変われども、同じ街に住み続けるというパターンももちろん「アリ」です。
 思い出深い街・町に住み替えながらも住み続ける、あるいは嫌気が差したので引っ越す。住まい選びの「起点」も人それぞれです。

しかし、どうしても勝てないのが「老い」。オイオイ、この問題はどうするんだい(笑)?

 またつまらぬダジャレを「ぶっかまして」しまいました。ですが、今回このコンテンツを配信するにあたり、実は我が家がまさにこの問題に直面しているんです。なにせほら、「ジジ・ババ・オッサン」の3人暮らしでしょ?(ちなみに、「ザ・マイルドヤンキー」の弟家族はおおよそ50キロ近く離れた場所に住んでいます)
 これは他のご家庭でも問題になるかと思います。「終の住まい」とは言いますが、なにも黙って死を迎えればいいというわけではありません。年寄りには年寄りの、オッサンにはオッサンの生活が一応あるわけで、そうしますと、従来よりも一層、高い利便性を追求しなければならなくなります。例えば日常の買い物。できる限り近いほうが良いわけです。それも、できる限りお財布に優しい系のスーパー。ほら、オッサンはともかく、ジジ・ババは可処分所得がぐっと減りますからね。
 病院だって、できれば近所に総合病院があったほうが良いわけです。毎回学校の校庭にドクターヘリを呼んでもらうわけには行きませんからね(アレを呼ぶと、土埃を撒き散らさないためにもれなく消防車もついてくるし)。
 そうしますと、ある程度インフラが揃っているニュータウンなんかは便利なわけです。もっと言えば、「旬を過ぎた」ニュータウンで、まだそこそこ若い世代の人が住んでいる場所なんかはベストです。「旬を過ぎた」から地価が落ち着き、それでもタウン内の高齢化が進んでいなければ、商業施設の閉店が訪れるのも当分先の話になるでしょう。
 逆転の発想で、予算に余裕のある方であれば、実はお年寄りほど都心回帰が良いと考えることもできます。前述の千駄木なんてまさにその候補。商業施設といえば谷中銀座がありますし、病院だって日本医科大学付属病院がありますよね。しかし坂が多く、「位置エネルギー的に」住みにくいかもしれません。あるいは足腰が鍛えられちゃったりして(笑)。
 今後は私、のりべぇ家の次の住まいについてもお話をしようと思います。

逆に子育てファミリーは「街のライフサイクル」に要注意!

 今からもう35年以上前になるんですね。木村一八さん、中山美穂さんなどが出演(第1シリーズ)されていた「毎度おさわがせします」というドラマ(TBS系列。1985年〜87年放映)。舞台は主に多摩ニュータウンでした(理由は簡単で、TBSの緑山スタジオ(現・緑山スタジオ・シティ)の近くにあったから。蛇足ですが同番組第3シリーズは横浜市青葉区たまプラーザにて撮影。こちらも同スタジオのご近所)。当時多摩ニュータウンといえば、まだ「旬を過ぎる前」のニュータウン。流石に1971年の入居スタート時から時間が経過していましたが、まだまだ旬の時期でもあり、折しもプラザ合意後ですから、これからバブル景気まっしぐらの時代でもありました。ドラマの舞台当時は、ですね。
 それが今では居住者の高齢化が進む街としてメディアに取り上げられるほどになってしまいました。現在はリフレッシュプランが始まり、その一環として、当初集合住宅が立ち並んでいた場所に一戸建てを「建て替える」という計画が進んでいます(私も物件紹介の記事を書かせていただきました。高価な分、とてもいいお家です)。
 私の私見を述べさせていただければ、まだ多摩ニュータウンなんて高齢化が進んでいるといは言い難く、ある程度人々の循環(子世代、孫世代の居住)は進んでいると思います。むしろ他のエリアのほうが残念な結果になっていることが多いものです。それでもなぜ多摩ニュータウンがニュースに取り上げられたかといえば、「街のライフサイクル」で考えれば「衰退期」に入っているからです。ただ、規模が規模ですし、リフレッシュのための行動もスタートし、再成長こそないものの、ある程度の維持はできますから、多摩ニュータウン=オワコンと図式化するのは早計です
 とまぁ、前置きが長くなりましたが、現在20代後半以降のいわゆる「子育てファミリー」の皆様は、この「街のライフサイクル」にぜひ着目していただきたいと思います。具体的に申し上げれば、街のライフサイクルの初期、いわゆる「導入期」の物件に目を向けるのではなく、もう少し広範囲にみていただきたいということです。
 導入期の街並みは、それはおしゃれで便利です。リアルタイムで流行しているお店も出店しますので、一層便利に感じられます。しかし、「流行のお店」ということは、いずれ衰退してしまう危険性を含んでいます。皆さん。今でもナタデココ入りの飲料、露店で飲みます?タピオカミルクティだって、そろそろ物珍しくありませんよね。他の業種も同様です。街にライフサイクルがあるというのは、言い換えれば、街を形成する周辺環境(主に商業施設)のライフサイクルと直結しています。だから、同じ街に20年も住んでいれば、同じ建物だけどスーパーの名前が2度変わった、なんてケースも少なくありません。ただ、ここで大事なのは、スーパーの名前が変わっても、「空白の期間」が短ければダメージは最小に防げます。幅広く街を見るという際、ここもポイントです。住宅系広告では「将来性」と書くケースもありますが、将来のことは誰にもわかりません。ですが、「一気に衰退しそうか否か」は、なんとなく判断できそうですよね?

その代わり「ゲームチェンジャー」が訪れたら素直に認めましょ。

 ヤツは突然やってきます。もちろん、一晩で急変することはないのですが、ヤツが来ると、生活が、人生が一変する人もいます。それがゲームチェンジャー。最近で言うなら、死語となりつつある「e-コマース」であり、日本ではこれからの分野ですが「シェアリング」、あるいは進化する「モビリティ」でもあります。
 お買い物はほとんどアマゾン、という方、車は必要な時にタイムズで借りるという方は既に導入済み。今後、自動運転によるドローンが進化すれば、「ポツンと一軒家」は究極の過疎地から誰にも邪魔されない一等地へと変化します。こういうふうに、生活を一変させることがやってきたら、素直に認めましょう。こればかりは、信頼できる情報筋とそれを分析するアナリストやマーケターがお近くにいない以上、わかりません。

次週より本格的に、「次に住むなら、こんな街」をご紹介してまいります。

当面は南関東エリア(東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県と茨城県の一部)をご紹介します。

 ライター時代に担当したのがいわゆる首都圏の中でも南関東エリア。自分も同エリアに在住しておりますため、ご紹介はこちらのエリアからとなります。予めご了承ください。また、同じエリアを複数回に渡ってご紹介する形となります。

では、次週の「次に住むなら、こんな街」、どうぞよろしくお願い申し上げます!

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