今日ののりべぇ 4月7日 土曜日 (旧暦2月22日)

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のりべぇ、土曜日の雑感。若者たちよ、「若大将シリーズ」を観よう?

先日、加山雄三さんの愛船「光進丸」の船舶火災に関するニュースは、実に残念でした。憔悴しきった同氏の会見は、強く印象に残っています。

と、暗い話題で始まった「土曜日の雑感」ですが、ふと加山雄三さんのことを思い出し、かねてより考えていたことを「雑感」として書いてみようと思います。それが今回のタイトルです。

のりべぇは「若者」という言葉が好きではありません。なぜなら、自らを「オジさん」と認めたくないという気持ちがあるからです(笑)。ブログ内では自ら「オジさん」「オッさん」を名乗っているくせに、心の中では、歳はとりたくないという反抗心のようなものがあるんです。ゆえに、「若い世代の人」と、少々遠回しにしかいいません(そういうところが、のりべぇの「面倒臭い人」キャラにつながるのですが)。

それでも今回、あえて「若者」とタイトルに書いたのは、この数日間の出来事に由来します。

4月を迎え、人事異動も落ち着きました。同時に新入社員もポツポツと職場に現れ、街では昨日も新入社員と思しき人たちが、上司とともに酒場へくりだす姿を目にしました。やっぱり、若いっていいですね(笑)。

とはいえ、いわゆる少子化で、徐々にこうした光景が少なくなっていくのかな?と思うと、寂しい気持ちも否定できません。酒場で大騒ぎし、「面倒だ」「関わりたくない」と思いつつも、仲間たちとワイワイ楽しんでいる彼らの姿は羨ましいと思うばかりです。

ですが一方で、「勝ち組」と「負け組」という「格差社会」が話題になったりしています。あるいは「リア充」と「非リア充」という感じで、ステレオタイプ(ステロタイプ)化を表す言葉も見受けられます。複雑かつ多様化する社会の中で、意外と人物像の「区分」は両極端になっているんですね。前述の酒場にくりだした彼らはきっと、「勝ち組」であり「リア充」に相当するのかもしれません。

こうした社会背景を考えながら、(一応ライターなので)文化面に注目してみますと、こちらも複雑な印象を受けます。例えば映画。誤解を恐れず言ってしまいますと、最近の映画のストーリーって、難しいもの、多くないですか?何も考えないで見られる作品が少ないような気がします。その文化が成熟していくと、単純な構造から複雑な構造へと変化していくのは世の常ですが、複雑化しすぎているような気がするのは私だけでしょうか?

現実社会における人物像の「区分」がステレオタイプ化する一方で、映画のストーリーについては「勧善懲悪」もののような、わかりやすい登場人物が減っている…。こんなことを考えますと、少々興味が湧いてきます。

あくまでも私見ですが、これにはちゃんと理由があると思っています。一つには、ストーリーが単純ですと一定のパターン化が生まれ、「これはあの作品のパクリではないか?」という疑念が湧いてきます。音楽、とりわけ最近のJ-POPでは何かと「パクリ疑惑」が取りざたされます。一方で、これだけ音楽がたくさん世に出てきますと、わかりやすい曲はどこかしら似てくる、という見解もあります。飽きられてしまうことへの恐れもあるでしょう。

ただ、それが映画や音楽といった文化の複雑化を生んでいるとすれば、一度考え方を変えてあげる必要もありそうです。

そこで、今回のタイトルでもある「若者たちよ、「若大将シリーズ」を観よう?」に繋がってきます。毎度前振りが長くてスミマセン(笑)。

「若大将シリーズ」というのは、東宝が1961年から1971年にかけて17作送り出してきた喜劇映画です。主人公の若大将こと田沼優一(加山雄三)は大学・体育会(スポーツ部)のエースとして活躍。そして田沼に敵対心を燃やす大企業の御曹司で大学の同級生でもある石山新次郎(田中邦衛)。マドンナ(星由里子など)を交え、恋愛と嫉妬、栄光と挫折のような展開を経て、最後はハッピーエンドというストーリーが、毎回異なる舞台・スポーツをフィーチャーしながら繰り返される作品です。1話完結で、しかも毎回異なるスポーツがフィーチャーされるというのが特徴です。途中からは主人公を演じる加山雄三の年齢が上がり、大学生から社会人へと主人公の「職業」が変わりますが、ストーリーは一貫しています。

この作品の魅力はなんといっても、これだけ単純なストーリーであるにもかかわらず、その舞台が国内に止まらず、海外にまで及んでいること。そして石山新次郎が大会社の御曹司という役、ということもあるのか、大学生の設定なのに羽振りがいいという、なんともゴージャスな内容であります。単純なストーリーとゴージャスなロケーションの組み合わせは、高度経済成長期だった製作・上映当時の日本、あるいは映画がまだ人々の娯楽の中心であったことを色濃く反映しているとも言えますが、いわゆるバブル経済のときと比べ、嫌味がない(あくまでも私見)というのも特徴であり、魅力の一つでもあるでしょう。

この作品を現代の言葉に置き換えれば、「リア充」が大学生活や社会人生活を謳歌している、という一言で済んでしまうのですが、それでいいじゃないですか、と開き直れるのもこの「若大将シリーズ」の魅力でもあったりします。

私自身「リア充」でもなければ「勝ち組」にも乗れていない、お粗末なオジさんです。きっとこういう話を書いている時点で、こうした人たちへの憧れや嫉妬もあるのでしょう。しかし、冷静にこうした事象を俯瞰できるとしたら、「非リア充」&「負け組」であっても、世の中って面白いなぁと感想を述べたりできます。

そして、なぜこの「若大将シリーズ」を若者たちに観て欲しいと思ったかと言いますと…。きっとこんなことを感じてもらえるかな?って思ったりします。(作品と現代とを比較してみると…)

マンネリや失敗を恐れるな!(単純明快な方がいいと思いますよ)

ゴージャスのコストは下がった!(海外旅行だって安価で行ける時代ですよ)

「リア充」に誰でもなれる!(無理になる必要はありません。でも、当たって砕けろ!の気持ちで挑戦し続ければ、きっとなれますよ)

ハッピーエンドを手に入れろ!(最後はこれに尽きます)

「若大将シリーズ」を観ると、高度経済成長期の元気な日本を垣間見れます。それだけでも元気になれる作品です。現代社会の世知辛さに疲れたら、ぜひご鑑賞のほど…。

次回もお楽しみに!

(著作権の関係で、あまり深い内容に触れられていないことをお詫び申し上げます。一部敬称略)

 

コメント

  1. ひーちゃん より:

    失敗を恐れず 脱、負け組 非リア充!
    そして ハッピーエンドになれるように 私も新しいアプリに挑戦してみよっかな。
    あっ!まずは アプリ探しから始めないと駄目だわ(笑)
    程遠い リア充ね。

    • Norris より:

      ひーちゃんさん、コメントありがとうございます!いいえ、そんなことはありませんよ。すでに挑戦し始めたところからリア充への道は保証されたも同然です!
      っていうか、もうあのコミュニティ、リア充化してませんか?とても盛り上がってるし(笑)

      • ひーちゃん より:

        確かに 私は生活の一部になっていますね(笑)
        使命感と言っても過言ではないかも。
        もっと盛り上がっても良いくらいです(笑)

        • Norris より:

          ひーちゃんさん、コメントありがとうございます!みんなでゆっくり育んでいきましょう(笑)。

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