今日ののりべぇ 1月25日 金曜日 (旧暦12月20日)

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今日はちょっと違ったお話をします

最近、自分の身の上話が多いのりべぇ。今日は違ったお話をしたいと思います。それは、「のりべぇの好きな建物」。実はのりべぇ、こんな建物が大好きです。

京都・鴨川のほとり、四条大橋の端に立つ東華菜館(2010年11月、のりべぇ撮影)

ご存知の方も多いかと思います。よく京都の映像というと、この辺が出てくること、多いですよね。四条大橋の端っこに立つ「東華菜館」です。1926年の竣工で、日本最古と呼ばれる1924年製造のオーチス・エレベータ・カンパニー(OTIS)製手動式エレベータが現存する建物としても有名です。

また、写真はないのですが、かつて日比谷には三信ビルディングがありました。こちらは1929年の竣工です。現存した当時は、自由に出入りできる地下1階・(地上)1階をよく見に行ったものです。また、1階にあった喫茶店「ニューワールドサービス」には、建物取り壊しの1年前に念願叶ってコーヒーを飲みに行きました。懐かしいコーヒーの味がしました。また、ビルの地下1階は営団地下鉄(現・東京メトロ)千代田線日比谷駅に直結していましたので、行きやすかったのもありましたが、重厚感のある建物は実に見応えがありました。現在は東京ミッドタウン日比谷があります。

いずれの建物も、スパニッシュ様式で、東華菜館はスパニッシュ・バロック、三信ビルディングはスパニッシュ・アール・デコ様式のようです。また、ほぼ同時期の竣工であることも特徴で、のりべぇはこの時代の建物が大好きです。

しかし、残念ながら都内を中心に、街の顔として、あるいはビジネスセンター、レストランなどとしての役目を終え、建て替えが進行しています。とても残念ですが、竣工からおおよそ100年を迎えますと、例え鉄筋鉄骨コンクリート造りでも限界が生じるようです。三信ビルディングの場合は、1955年に行われた増築部分の天井材が落下(2003年)するということもあったそうで、それが建物の保存から建て替えへと変更が生じた一つの理由でもあるそうです。その代わりと言ってはなんですが、東京ミッドタウン日比谷の、日比谷通り沿いの低層部ファサード(外観)は三信ビルディングをモチーフとした、かつての面影を感じさせるデザインとなっています。最近よく見かけるデザインです。低層階はかつての建物のイメージを踏襲しつつ、高層化するという手法。丸の内ビルディング(丸ビル)はその代表的な建物です。一方、同じ丸の内にありますJPタワーですが、低層部にあるKITTE丸の内は、かつての東京中央郵便局の外観をそのまま活かしていますので、前述の丸ビルや東京ミッドタウン日比谷とは異なります。

あのひんやりとした館内、エレベータの階数表示板が好き

そして特に、三信ビルディングの1階の館内装飾(現在でも東京ミッドタウン日比谷に一部使用されています)や、館内のひんやりとした佇まい、半月状で矢印が動く、エレベータの階数表示板が好きでした(東華菜館では今でもエレベータも表示板も稼働しているようです)。

なぜこれらの建物が好きかと言いますと、当時の文化が好きなんです。例えば、東京・大阪では地下鉄が走り始め、日本でも自動車文化が少しずつ発達し始めた頃。20世紀前半の都市が形成され、モダンな街並みが作られて行きました。東京・大阪を中心に新時代の都市が生まれる一方で、横浜や神戸は異国情緒漂う街並みが広がり、特色のある街づくりを楽しむことができました。もちろん、写真や映像でしか見ることのできない世界ですが、私がまだ小さな頃、いや、最近まではこうした20世紀前半の街並みの一部ですが、垣間見ることができたんです。

21世紀の建築物も素晴らしいかと思いますが、機能性が優先されているのか、特に上層階は似たようなデザインになってしまっています。これも時代の変化なのでしょうが、20世紀前半のモダニズムをぜひ21世紀にも継承してほしいな、と思ったのりべぇです。

次回もお楽しみに!

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